春休みは大学生にとって、時間を自由に使える数少ない長期休暇です。そのため、普段より多くシフトに入り、短期間でしっかり稼ぎたいと考える人は少なくありません。しかし実際に「アルバイトを掛け持ちする」となると、本当にできるのか、体力的にきつくないのか、どれくらい稼げるのか、不安を感じる人も多いはずです。
しかも春休みは期間限定である一方、生活リズムが崩れやすく、入れすぎて後悔するケースも目立ちます。だからこそ、勢いでシフトを詰めるのではなく、現実的な考え方を知っておくことが重要です。
この記事では、大学生が春休みにアルバイトを掛け持ちする際の考え方を、実例や数字を交えながら具体的に解説していきます。まずは、そもそも春休みに掛け持ちをする人がどれくらいいて、なぜ選ばれているのかから見ていきましょう。
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大学生の春休みに掛け持ちバイトは本当に多いのか
春休みに掛け持ちを考える大学生が増える理由
春休みに掛け持ちを考える大学生が多い最大の理由は、時間の制約が一気に減るからです。授業やテストがなくなり、平日昼間も自由に使えるようになります。そのため、普段は入れなかった時間帯のシフトにも入れるようになり、もう一つバイトを増やそうと考える人が増えます。
さらに、旅行や新学期の出費、引っ越し費用など、春先はお金が必要になる場面が重なりやすい時期です。だからこそ、短期間で集中的に稼げる掛け持ちは魅力的に映ります。特に一人暮らしの学生や仕送りが少ない学生にとっては、現実的な選択肢になりやすいです。
そのうえ、春休み限定で短期バイトの求人が増える点も影響しています。イベントスタッフや軽作業など、数週間から働ける仕事が多く、既存のバイトと組み合わせやすいため、掛け持ちに踏み切るハードルが下がっているのです。
実際に多いのは「短期+既存バイト」の組み合わせ
春休みの掛け持ちで最も多いのは、普段から続けている長期バイトに、短期バイトを足すパターンです。たとえば、飲食店やコンビニでの固定シフトに加えて、倉庫作業やイベント系の短期バイトを入れる形です。
この組み合わせが選ばれやすい理由は、シフト調整がしやすいからです。長期バイトは職場に慣れており、春休み中はシフトを増やしやすい一方、短期バイトは期間や日数が決まっているため、無理なく組み込めます。
逆に、長期バイト同士を掛け持ちするケースもありますが、こちらは調整が難しくなりがちです。そのため、春休み限定という条件では、短期と長期を組み合わせる形が現実的だと言えます。
「みんなやっている」は危険な思い込み
周りの友人が掛け持ちをしていると、自分もできそうな気がしてしまいます。しかし、「みんなやっているから大丈夫」という考え方は危険です。なぜなら、体力や生活リズム、通勤時間は人によって大きく違うからです。
実際には、春休みの前半は問題なく働けても、後半になると疲労が一気に溜まり、シフトを減らしたくなる人も少なくありません。それでも約束したシフトがあるため、無理をして体調を崩すケースも見られます。
つまり重要なのは、他人の例ではなく、自分の条件で成立するかを考えることです。次の章では、春休みに掛け持ちをすることで得られるメリットと、その裏にある現実について詳しく掘り下げていきます。
春休みにアルバイトを掛け持ちするメリットと現実
短期間で収入を最大化しやすいという強み
春休みにアルバイトを掛け持ちする最大のメリットは、短期間でまとまった収入を得やすい点です。授業がないため、平日昼間や連続勤務が可能になり、1つのバイトだけでは埋まらない時間をもう一方で補えます。
たとえば、昼は倉庫や工場系の短期バイト、夜は飲食店という組み合わせであれば、1日10時間前後働くことも可能です。そのため、2か月間で20万から30万円以上を目指す学生も珍しくありません。
だからこそ、旅行資金や新生活の初期費用を一気に準備したい人にとって、春休みの掛け持ちは非常に効率的な手段になります。
生活リズムを崩しやすいという落とし穴
一方で、掛け持ちには現実的なリスクもあります。その代表例が生活リズムの崩れです。特に昼と夜で異なるバイトを入れると、睡眠時間が不規則になりやすくなります。
最初のうちは問題なくこなせても、2週間、3週間と続くにつれて疲労が蓄積します。その結果、寝不足のまま出勤してミスが増えたり、体調を崩して欠勤せざるを得なくなるケースもあります。
それでも、短期間だからと無理を続けてしまう人が多い点が、春休み特有の落とし穴だと言えます。
自由時間が想像以上に削られる
掛け持ちを始める前は「春休みは時間がたくさんある」と感じがちです。しかし実際に働き始めると、自由に使える時間は一気に減ります。
移動時間や準備時間を含めると、1日の大半がバイト関連で埋まってしまいます。そのため、友人との予定や帰省、趣味の時間を後回しにすることになります。
つまり、収入を優先する代わりに、春休みらしい余裕は失われやすいのです。このバランスをどう取るかが、掛け持ち成功の分かれ目になります。
春休みの掛け持ちで現実的なシフト例と収入感
週5日ペースで掛け持ちした場合のモデル
春休みに無理なく掛け持ちをする場合、現実的なのは週5日前後に抑える形です。たとえば、平日は昼から夕方まで短期バイトに入り、夜は既存の飲食バイトに入るという組み方です。
具体的には、昼の短期バイトを1日5時間、夜のバイトを4時間とすると、1日合計9時間程度になります。これを週5日続けた場合、週45時間前後の労働時間になります。
時給1,100円から1,300円程度で計算すると、月収はおよそ18万から22万円ほどが目安です。春休み2か月であれば、35万から40万円近くになるケースもあります。
週6日以上入れた場合に起きやすい問題
収入を増やそうとして週6日や週7日入れる学生もいます。しかし、このペースは想像以上に負担が大きくなります。休みがほとんどなくなるため、疲労が抜けないまま次の勤務を迎えることになります。
特に掛け持ちの場合、職場ごとに仕事内容や人間関係が異なるため、精神的な疲れも溜まりやすくなります。その結果、遅刻やシフトミスなど、トラブルが起きやすくなります。
だから、短期間であっても週に1日は完全な休みを作ることが、結果的に安定して働くためには重要です。
地方と都市部で収入感が変わる理由
春休みの掛け持ちバイトは、住んでいる地域によって収入感が変わります。都市部では時給が高く、深夜帯の求人も多いため、同じ時間働いても収入が伸びやすい傾向があります。
一方、地方では時給はやや低めですが、通勤時間が短く、移動による負担が少ないというメリットがあります。そのため、長時間働いても体力的には楽に感じる人もいます。
つまり、単純な時給だけでなく、移動時間や働きやすさも含めて、自分に合った掛け持ちスタイルを選ぶことが大切です。
春休みの掛け持ちで失敗しやすいパターン
シフトを入れすぎて体調を崩すケース
春休みは期間が限られているため、ついシフトを詰め込みすぎてしまう人が多くなります。特に掛け持ちを始めた直後は、「まだ余裕がある」と感じやすく、連勤や長時間勤務を重ねてしまいがちです。
しかし、それでも疲労は確実に蓄積します。最初の1週間は問題なくても、2週間目以降に一気に眠気やだるさが出ることがあります。その結果、風邪を引いたり、体調不良で急に休むことになったりします。
短期で稼ぐつもりが、欠勤によって逆に評価を下げてしまうこともあるため、最初から余裕を残したシフト設計が重要です。
掛け持ちを伝えずにトラブルになる
もう一つ多い失敗が、掛け持ちを職場に伝えないまま働いてしまうケースです。ダブルワークが禁止されていなくても、シフト調整や労働時間の把握のために申告が必要な場合があります。
それでも黙って働いていると、急なシフト変更に対応できなかったり、労働時間が想定以上に増えて問題になることがあります。後から発覚すると、信頼を失ってしまう可能性もあります。
だからこそ、採用時やシフト提出の段階で、掛け持ちをしていることは正直に伝える方が結果的に楽になります。
税金や扶養を後回しにして困る
春休みに集中的に稼ぐと、税金や扶養の問題が表面化しやすくなります。特に掛け持ちの場合、収入を合算して考えないと、気づかないうちに基準を超えてしまうことがあります。
年収が一定額を超えると、親の扶養から外れたり、翌年の住民税が発生する可能性があります。それでも、働いている最中は実感がなく、後から通知を見て驚く学生も少なくありません。
つまり、目先の時給だけで判断せず、春休み全体でどれくらい稼ぐのかを事前に把握しておくことが大切です。
春休みに掛け持ちバイトを成功させる考え方
最初から限界まで入れない設計が重要
春休みの掛け持ちで成功しやすい人に共通しているのは、最初から限界までシフトを入れない点です。時間があるからといって、初週からフル稼働にすると、後半で確実に息切れします。
たとえば、最初の1週間は少し余裕を持たせ、体力や生活リズムを確認します。そのうえで問題なければ、2週目以降に徐々に増やす方が、結果的に長く安定して働けます。
短期間だからこそ、ペース配分を意識することが重要です。
掛け持ちの組み合わせは「役割分担」で考える
掛け持ちを選ぶ際は、仕事内容のバランスも大切です。両方とも体力勝負の仕事を選ぶと、疲労が一気に溜まります。
一方で、昼は軽作業、夜は接客など、負荷の種類を分けることで、体と気持ちの切り替えがしやすくなります。あるいは、片方を固定シフト、もう片方を単発にするのも有効です。
つまり、時給だけでなく、役割分担という視点で組み合わせを考えることが、継続しやすさにつながります。
春休み終了後を見据えて判断する
春休みはあくまで一時的な期間です。そのため、休み明けの生活を想像しながら掛け持ちを選ぶ必要があります。
春休み限定で終わる短期バイトであれば問題ありませんが、長期バイトを増やす場合、学期が始まってから続けられるかを考えることが重要です。
その場の勢いだけで決めず、春休み後に無理なく戻れる形を意識することで、後悔を防ぎやすくなります。
まとめ
大学生にとって春休みのアルバイト掛け持ちは、短期間で収入を増やせる大きなチャンスです。しかしその一方で、入れすぎによる疲労や、生活リズムの崩れ、税金や扶養の問題といった落とし穴もあります。
重要なのは、他人と比べるのではなく、自分の条件で現実的に成立するかを考えることです。シフトは余裕を持って組み、掛け持ちの役割分担を意識し、春休み後の生活まで見据えて判断することが成功の鍵になります。
これから春休みの掛け持ちを検討しているなら、まずは無理のない形で始めてみてください。その積み重ねが、後悔のない春休みにつながります。