英語リスニングが苦手な原因と改善法|社会人でも聞き取れる耳をつくる具体トレーニング術

英語リスニングが苦手な原因と改善法|社会人でも聞き取れる耳をつくる具体トレーニング術

「英語のリスニングが本当に苦手で、何を言っているのか全然聞き取れない…」

そんな悩みを抱えている人は非常に多く、特に学校や受験英語ではリスニングの練習が少なかった世代にとっては、避けてきた分だけ苦手意識が強くなりがちです。

しかし、正しいアプローチで訓練すれば、リスニング力は確実に伸ばすことができます。

この記事では、英語のリスニングが苦手な理由を明らかにしながら、社会人でも取り組める具体的な改善法を体験ベースで解説します。

聞き取れなかった自分が、どんなステップで「聞こえるようになった」のか──

その道のりを、今日から実践できる形で丁寧にお伝えしていきます。

英語のリスニングが苦手な原因とは?

日本人が英語を聞き取れない理由

英語のリスニングが苦手な最大の理由は、「音の変化」に慣れていないことです。

学校で習ったカタカナ英語や教科書の例文とは異なり、実際の英語は音が連結し、消失し、脱落するなど、音声変化が頻繁に起こります。

たとえば、「What are you doing?」は「ワット アー ユー ドゥーイング」とは発音されず、ネイティブの会話では「ワラユドゥイン?」のように聞こえます。

この音の変化を知らずに「単語をそのまま聞き取ろう」としてしまうと、聞こえないのは当然です。

また、日本語は母音中心の言語ですが、英語は子音が多く、リズムやイントネーションも全く異なります。

言い換えると、英語は「音のパターンと言語のルールを知らないと、聞こえない言語」なのです。

語彙力不足・文法理解の浅さも影響する

リスニングが苦手な人の多くは、「聞こえても意味がわからない」という壁に直面します。

この原因は、語彙力不足や文法理解の曖昧さにあります。

たとえば「I’ve been to London before.」という文が聞こえたとしても、「I have been」の現在完了形の意味や、「before」の文末用法を理解していないと意味が取れません。

つまり、「聞こえない問題」と「意味がわからない問題」は密接に関係しているのです。

そのため、音声の訓練だけでなく、語彙・文法の基礎を並行して強化する必要があります。

リスニング力は「慣れ」が9割

最後に重要なのが、「英語を聞く時間が圧倒的に足りていない」という現実です。

どんなに教材を買っても、聞く時間が少なければ耳は育ちません。

日本語でも、方言や早口の人の話を理解できるようになるには、慣れが必要です。それと同じで、英語も「たくさん聞いて、たくさん間違える」過程を経て初めて聞こえるようになります。

リスニングが苦手なままでいる最大の要因は、「耳が英語に慣れていない」だけなのです。

つまり、「聞こえるようになるかどうか」は、才能ではなく「正しい練習」と「継続量」にかかっています。

リスニング力を上げるための基本トレーニング法

ディクテーションで「聞き取れない音」を可視化する

リスニング力を本気で改善したいなら、まず取り組むべきは「ディクテーション」です。

これは音声を聞いて、それを一語一句書き取るトレーニングで、自分がどこで聞き取れなくなっているかを正確に把握できます。

たとえば、何度聞いても「I don’t know.」の「don’t」が抜け落ちていたら、音が脱落して聞こえる箇所が弱点だとわかります。

このように、聞こえなかった部分に意識を向けることで、ただ「聞き流すだけ」の学習から一段階レベルアップできます。

最初は面倒に感じるかもしれませんが、週に2〜3回でも継続すれば、確実に音の輪郭が掴めるようになります。

シャドーイングで「音の感覚」を身体に染み込ませる

シャドーイングとは、音声を聞いた直後に、それを追いかけるように発話する練習法です。

聞こえた英語をそのまま口に出すことで、耳と口と脳を同時に使い、英語の音のリズムや強弱、スピードに慣れることができます。

とくに効果があるのは、英語の「まとまり(チャンク)」で理解する力が育つ点です。

たとえば、「Could you〜」のような頻出フレーズを、文章としてではなく「音の塊」として体に覚えさせることで、実践的なリスニング力が養われます。

注意点としては、「意味を理解してからシャドーイングする」ことが大切です。

ただ真似るだけでは意味がなく、1文ずつスクリプトを確認してから音読することで、理解と音のリンクが強化されます。

リプロダクションで記憶と理解の精度を高める

リスニングの上級トレーニングとして、「リプロダクション」も非常に有効です。

これは、一度音声を聞いた後に、メモを見ずにその内容を英語で再現する練習法です。

単なる聞き取りではなく、「理解した内容を再構築する力」が必要になるため、英語脳の訓練に最適です。

たとえば、ニュースの一文を聞いたあとで、それを自分の口で再現することで、「文の構造」や「語彙の使われ方」を体感として覚えることができます。

このトレーニングは、ビジネス英語やTOEIC対策にも直結し、記憶力や文法知識の定着にも効果的です。

最初は短い文から始め、慣れてきたら30秒程度のパッセージにも挑戦してみましょう。

リスニングが劇的に変わった教材と使い方

初心者に最適な「NHKラジオ英会話」の活用法

英語リスニングが苦手な人にまずおすすめしたいのが、「NHKラジオ英会話」です。

この教材の魅力は、ネイティブスピーカーの自然な発音でありながら、スクリプトと日本語解説がセットになっており、初心者でも学習しやすい点にあります。

また、毎日の放送が15分と短く、継続しやすいのも大きなメリットです。

使い方としては、まず1回通しで聞き、そのあとディクテーション、スクリプト確認、シャドーイングという順で反復するのが効果的です。

音読トレーニングまで含めると、1回の放送で30分以上の学習にもなり、かなり深く取り組めます。

「教材が多すぎて迷っている」という人には、まずNHK英会話から始めるのが王道の一歩です。

「TED」や「YouTube字幕付き動画」でリアルな英語に触れる

中級者以上には、TED TalksやYouTubeの英語学習チャンネルを活用するのも効果的です。

これらは実際にネイティブが話している自然な英語であり、スピードや語彙レベルも多様です。

TEDの場合は、英語字幕と日本語字幕の切り替えができるので、精読やシャドーイングにも適しています。

YouTubeでは「Rachel’s English」や「Speak English with Mr. Duncan」など、発音やリスニングに特化した人気チャンネルもあります。

ポイントは、「教材として扱う」こと。つまり、ただ流すのではなく、一文一文に注目して、スクリプトと照らし合わせながら学習することが重要です。

リスニング力を伸ばすには、リアルな英語のリズムやスピードに慣れることが避けて通れません。

有料アプリ「スタディサプリENGLISH」も本気で使えば効果大

社会人に特に人気なのが、「スタディサプリENGLISH」などのリスニング特化型アプリです。

特にビジネス英語コースでは、実用的な会話シーンを元に、ディクテーション・シャドーイング・スクリプト確認が一体化された機能が充実しています。

忙しい人でもスキマ時間に学習できる点が大きな魅力で、スマホ1台あれば出勤中や休憩中でも英語の耳を鍛えることが可能です。

ただし、アプリも「やり方」が大切で、1つのレッスンを最低3回以上繰り返すことが効果を実感するコツです。

「解いて終わり」ではなく、ディクテーション→意味確認→音読→シャドーイングの順で取り組むことで、1つの教材から得られる力が何倍にもなります。

月額料金はかかりますが、本気でリスニングを伸ばしたい人には十分価値のある自己投資です。

1日の学習ルーティンで習慣化するコツ

朝の「10分音読+シャドーイング」で脳を英語モードに

リスニング力を高めるには、英語を「日常の一部」に組み込むことが大切です。

とくに朝は脳がリセットされた状態で、音のインプットが入りやすいため、英語学習に適しています。

おすすめは、朝起きてから10分だけ、お気に入りの教材で音読とシャドーイングをすることです。

たとえば、前日に学んだTEDのスクリプトやNHKラジオ英会話のフレーズを使い、スムーズに発音できるまで繰り返します。

この習慣を取り入れることで、英語のリズムや音に対する感覚が1日の始まりに定着し、日中も英語を意識しやすくなります。

通勤前の10分でOKなので、まずは1週間試してみるのがおすすめです。

通勤時間に「聞き流し+ディクテーション復習」を組み込む

通勤時間は、実はリスニング強化のゴールデンタイムです。

この時間を「ただ聞き流す」だけで終わらせず、前日に学んだスクリプトの音声を再生しながら復習するのが効果的です。

すでに内容を理解している音声を再度聞くことで、聞き取れなかった部分の補完や音の定着につながります。

また、スマホのメモアプリなどで、自分が前日に書き取ったディクテーション結果を読みながら聞くと、記憶の強化にもなります。

満員電車で音読できなくても、目と耳を使った「静かな復習」は十分に効果があります。

移動時間は毎日発生するので、学習を生活に取り込む最大のチャンスです。

夜は「1日1チャンク暗記」で記憶を定着させる

夜の時間帯は、インプットを記憶に変えるための「仕上げ学習」に最適です。

ここでおすすめなのが、「1日1チャンク暗記法」です。

たとえば、「Let me know if you need anything.」のような会話でよく使われるフレーズを1つだけ選び、完璧に口に出せるまで繰り返します。

暗記といっても単語だけでなく、「意味のあるまとまり」として覚えるのがポイントです。

この作業を寝る前に行うことで、睡眠中に記憶が整理されやすくなり、翌朝にはスラスラ言えるようになっていることもあります。

また、毎日小さな成功体験が積み重なることで、学習のモチベーション維持にもつながります。

「夜の5分」を、翌日につながる濃密な時間にしていきましょう。

リスニング苦手を克服した体験談とビフォーアフター

TOEIC300点台からスタートした社会人の実体験

私は大学卒業後、まったく英語を使わない職場で数年働いていました。

転職を考え始めたタイミングで英語が必要となり、TOEICを受けたところ、リスニングセクションでほとんど聞き取れず、300点台という現実を突きつけられました。

とくにショックだったのは、問題文の意味がわからない以前に、「何を言っているのか音が聞こえない」状態だったことです。

そのとき初めて、英語のリスニングとは単なる「音の認識能力」だけではなく、語彙力・文法力・音声変化への理解、すべてが必要な総合力だと痛感しました。

この挫折が、逆に本気でリスニング力を高める原動力になったのです。

3か月で「聞こえない」から「意味がわかる」へ変化した過程

まず取り組んだのは、ディクテーションとシャドーイングでした。

教材はNHKラジオ英会話とTEDの短いスピーチ。1文ずつ音声を止めて書き取り、意味を確認し、口に出す…という作業を毎日30分続けました。

最初は1分の音声に30分以上かかることもありましたが、1か月後には耳が慣れてきて、短い会話なら「だいたいの意味」がつかめるように。

語彙や文法の見直しも並行して行い、「聞こえた音が、すぐ意味に変換される感覚」が芽生えてきました。

3か月後にはTOEICのリスニングが200点台から400点を超えるようになり、海外のYouTube動画も字幕なしで7割ほど理解できるように。

自分の中では「聞こえない言語」だった英語が、「少しずつ理解できる音」へと変わっていったのです。

継続できた理由は「完璧を求めないマイルール」

最大のポイントは、毎日「完璧にやろうとしなかった」ことです。

ディクテーションやシャドーイングも、最初はできないことが前提だと割り切り、1日5分でもOKというマイルールで続けました。

また、SNSで「今日は1フレーズ覚えた」「5分だけ聞いた」など学習記録を投稿することで、他人からのリアクションがモチベーションになりました。

リスニングは、結果がすぐに出にくい分、「自分なりの達成感」を感じられる工夫が大切です。

今では英語のポッドキャストを日課にし、海外ドラマも楽しめるようになりましたが、すべての始まりは「1日5分のシャドーイング」でした。

苦手だったからこそ、少しずつ成長していく実感が、何よりの原動力になったのです。

まとめ:英語リスニングの苦手は「聞き方」と「継続」で変えられる

英語のリスニングが苦手と感じる人の多くは、「聞き取れない原因」が曖昧なまま、なんとなく勉強を続けてしまっています。

しかし、原因が明確になれば、改善法も具体的になります。

この記事では、以下のポイントを中心にリスニング克服のための実践的アプローチを紹介しました。

・英語の音声変化や語彙・文法の理解不足が「聞こえない原因」になっていること

・ディクテーション、シャドーイング、リプロダクションという三本柱のトレーニング法

・NHK英会話やTED、アプリなど、自分に合った教材の選び方と活用方法

・朝・通勤・夜の生活に組み込める学習ルーティンの工夫

・実体験に基づいた、モチベーションの保ち方と挫折の乗り越え方

リスニングは「才能」ではなく「耳の慣れ」と「繰り返し」で必ず伸びていきます。

今日からできるのは、まず5分の音声を丁寧に聞くこと、そして1日1フレーズでも音読してみること。

小さなステップの積み重ねが、数か月後には「聞こえるようになった自分」に変えてくれます。

英語の世界が広がると、仕事も人間関係も、情報の幅も一気に豊かになります。

ぜひ、自分のペースで、できることから始めてみてください。