高校受験の勉強が続かない理由と集中できない自分を変える3つの具体策

高校受験の勉強が続かない理由と集中できない自分を変える3つの具体策

「やらなきゃいけないのに集中できない」「勉強を始めてもすぐスマホを触ってしまう」「頑張りたいのに続かない自分が嫌になる」──。

高校受験が迫る中、こうした気持ちに押しつぶされそうになっている中学生は決して少なくありません。

しかし、集中力が続かないのは「気合いが足りない」わけでも、「根性がない」せいでもありません。

この記事では、勉強が続かないあなたの悩みを肯定しつつタイプ別の原因分析と、今日からできる実践的な一歩をご紹介します。

「ちゃんとやらなきゃ」と自分を責めるより、「続かない前提」で仕組みを整えていくことが、合格への近道です。

自分を変えるのではなく、自分を助ける方法を一緒に探していきましょう。

集中できないのは「甘え」ではなかった理由

集中力が切れるのは“脳の仕組み”だった

私たちが「集中できない」と感じるとき、多くは「自分がだらしない」と思いがちです。

しかし実際には、集中力には明確な限界が存在し、どれだけやる気があっても一定時間を超えると脳は休息を求めるようにできています。

特に10代は脳がまだ発達段階にあり、大人よりも注意を保ち続ける力が弱い傾向にあります。

さらに、スマホや動画、SNSなどの“即時報酬型の刺激”に日常的に触れていると、脳が「ゆっくり得る成果(=受験勉強)」を魅力的に感じにくくなるのです。

つまり、集中できないのはサボりではなく、環境と脳の仕組みが関係している現象。

この仕組みを知ることで、必要以上に自分を責めず、適切な対応を取ることが可能になります。

「やる気がない」の正体は“エネルギー不足”

集中できないと「やる気がない」「甘えている」と言われがちですが、実は多くの場合、脳のエネルギー不足が原因です。

睡眠不足、栄養の偏り、長時間のストレスなどは、脳の前頭葉に影響を与え、意思決定や集中力のコントロールがうまくいかなくなります。

つまり、やる気とは“出すもの”ではなく“作られるもの”。

エネルギーが枯渇している状態では、やる気が出ないのは当然なのです。

このように、生理的・心理的な側面から見ると、「集中できない=気合いが足りない」とは言えないことがわかります。

まずは、自分の脳と心を整えることが、勉強を続ける第一歩になります。

「集中できない時期」があっても合格はできる

多くの合格者の体験談を見ると、「ずっと集中して勉強できていた」という人はごくわずかです。

むしろ、「夏はダラけていた」「冬になって焦ってやっと本気に」といった声の方が多く見られます。

集中できない時期は、合格のために必要な“自分を見直す機会”とも言えます。

大切なのは、できない時期にどう対処するか

自分を責めず、仕組みや習慣を少しずつ整えていくことで、再びエンジンをかけることは可能です。

「今ダメでも、これから立て直せる」──。この視点が持てるかどうかが、勝敗を分ける分岐点になるのです。

勉強が続かない3つのタイプとその正体

タイプ①:勉強を始められない「初動停止型」

机には向かうけれど、なかなか教科書を開けない。

スマホを手放したと思ったら、机を片付け始めたり、急にトイレに行ったり──。

このように「勉強を始めること」そのものにエネルギーを使い果たしてしまうタイプを、ここでは「初動停止型」と呼びます。

この状態は、脳が“面倒だ”と判断した行動に対してブレーキをかける働きが原因です。

受験勉強は、成果がすぐに出ないため、脳にとっては報酬の少ない行為。

そのため、「どうせうまくいかない」「今日は気分が乗らないし」といった言い訳を自動的に作り出し、行動を止めてしまうのです。

対処法としては、「とにかく始めるハードルを極限まで下げる」こと。

たとえば「1分だけ英単語を見る」「10秒だけ机に座る」など、“着火”だけを目標にすると、自然と勉強に入りやすくなります。

タイプ②:最初だけ頑張って燃え尽きる「急発進型」

模試の結果を見て一気にやる気になり、初日は5時間勉強。

でも、3日後には反動で全く手につかない──。

このように「気合いで突っ走って続かない」タイプが急発進型です。

このタイプは、目標意識が強く努力家な反面、継続するための設計がないことが大きな問題です。

一気に走ると達成感が強く、脳はそれだけで「満足した」と錯覚します。

また、急な勉強量の増加はストレスや疲労を招きやすく、翌日に反動がきやすいのも特徴です。

急発進型には、「1日15分でも“やり切ること”を優先する習慣化戦略」が有効です。

具体的には、タイマーで15分測って集中、終わったら必ず一旦休む。

この“やる → 終わる”の成功体験を繰り返すことで、脳に継続の快感を覚えさせることができます。

タイプ③:気づけばスマホ、自己嫌悪の「回避反復型」

やる気はあるのに、気づけばSNS、YouTube、ゲーム……。

その後「またやってしまった」と自己嫌悪に陥り、次第に勉強から距離を置いてしまう。

これは現代の中高生に最も多い「回避反復型」の特徴です。

スマホやネットは、触れた瞬間にドーパミン(快楽物質)を放出します。

この刺激に慣れてしまうと、努力が必要な勉強が“苦痛”に感じやすくなるのです。

しかも、やってしまった後の自己嫌悪が、さらに行動を止めるという悪循環に陥りがち。

このタイプへの対処法は「環境」と「記録」の2つがカギです。

勉強時はスマホを別の部屋に置く、アプリを時間制限する、家族に見張ってもらう。

さらに、1日1回「何分勉強できたか」を記録するだけでも、行動に自覚が生まれます。

大切なのは、「やめられない自分=ダメ」と決めつけず、仕組みを整えれば自然と変われるという信念です。

まず“今日だけ”やってほしい3つのこと

①「1分でいいから始める」ことだけを目標にする

「今日は2時間やろう」「5教科全部やらなきゃ」などと考えると、それだけで脳は拒否反応を示します。

なぜなら、脳は負荷が大きい行動を「危険」とみなし、やる気を自動的に下げる仕組みがあるからです。

そこで有効なのが、「始めるだけ」を今日のゴールにすること。

たとえば、英語の単語帳を1ページだけ開く。

数学の問題を1問だけ見てみる。

これだけでも、脳は“勉強を始めた”という達成感を感じます。

実際、「やり始めたら意外と続けられた」という経験はありませんか?

この現象は作業興奮と呼ばれ、行動を始めることで脳内にドーパミンが分泌され、やる気が後から出てくるという仕組みです。

だから、最初から長時間やることを目指さず、「1分でOK」と決めて動き出すことが大切なのです。

②「タイマー15分だけ勉強」+「5分休憩」を1セット

集中力を持続させるには、最初から長時間の勉強を目指すのではなく、小さな区切りを作ることが効果的です。

おすすめは、タイマーを使って15分だけ集中→5分休憩の繰り返し。

この方法は、ポモドーロ・テクニックと呼ばれ、世界中の勉強・仕事術で活用されています。

15分という時間は、脳にとって「これならできる」と感じやすく、集中力を引き出しやすい単位です。

また、5分の休憩を挟むことで疲労をリセットでき、長時間の学習にもつながっていきます。

この1セットを今日1回だけ試してみてください。

終わった後に「あ、自分やれたんだ」と感じられることが、明日へのモチベーションになります。

③「できたこと」を1つ書き出して終わる

勉強が続かない理由の一つに、「やっても成長していない気がする」という虚無感があります。

だからこそ、自分がやったことを“見える化”するのが非常に効果的です。

今日やったことを、ノートの端やメモアプリに1行だけ書いてみましょう。

「英単語を5個覚えた」「理科のワーク1ページだけやった」など、どんな小さなことでも構いません。

この「できたことの記録」が、あなたの自信と継続の土台になります。

勉強は、積み重ねがすぐには見えないからこそ、“気づく仕組み”をつくることが成功のカギです。

「今日はたった1ページでも、昨日より前に進めた」と感じられれば、それが明日の原動力になるのです。

集中力を削る5つの意外な習慣

①「寝る直前までスマホ」で脳が休まらない

つい寝る前にSNSや動画を見てしまう──。

この習慣は、想像以上に集中力を奪います。

スマホの画面から出るブルーライトは、脳を「昼間」と誤認させ、睡眠に必要なメラトニンの分泌を妨げてしまいます。

その結果、睡眠の質が下がり、翌日の集中力が大幅に低下するのです。

また、SNSや動画の情報は強い刺激となり、脳を興奮状態にさせるため、布団に入っても思考が止まらず、眠りが浅くなることも。

集中力を高めるには、寝る30分前からスマホを手放し、代わりに紙の本を読んだり、ストレッチをするのがおすすめです。

まずは「スマホを別の部屋で充電する」だけでも効果があります。

②「朝食抜き」で頭が働かない

朝、食欲がないからといって何も食べずに学校へ行く。

このような朝食抜きの習慣は、勉強効率を大きく下げる原因になります。

というのは、脳はブドウ糖をエネルギー源として活動しているからです。

朝食を抜くと、脳へのエネルギー供給が不足し、集中力や思考力が著しく低下します。

特に午前中の授業で「頭がボーッとする」「全然入ってこない」と感じている人は、朝食の見直しが必要です。

とはいえ、無理にたくさん食べる必要はありません。

バナナ1本、ヨーグルト1個でも、脳にとっては十分な燃料になります。

勉強を続けたいなら、まずは「脳が働ける身体づくり」から始めましょう。

③「ながら勉強」で集中力が分散する

音楽を聴きながら、テレビをつけながら、スマホを手元に置きながら──。

こうした「ながら勉強」は一見効率が良さそうに見えて、実は集中力を大きく削る原因になります。

なぜなら、脳はマルチタスクが苦手で、意識が複数に分かれると処理効率が著しく落ちるからです。

たとえば、英語を読みながら音楽の歌詞を聞いていると、脳はどちらかに集中できず、どちらも中途半端になる可能性が高いのです。

さらに、音楽や動画の刺激は“楽しい”と感じるため、勉強がより退屈に思えてしまうという副作用もあります。

集中力を鍛えるなら、「無音」で「目の前の作業にだけ向き合う」時間を意識的につくること。

最初は10分だけでも構いません。

静かな時間を味方にすることで、集中力は確実に高まっていきます。

「継続できた人」が実際にやっていた工夫

①「朝一の10分」で1日をコントロールする

継続できた受験生の多くが実践していたのが、「朝の10分だけ勉強する」という習慣です。

これは、一日の最初に小さな成功体験を作ることで、脳を「今日もやれる」と前向きにスタートさせる効果があります。

たとえば、朝起きてすぐに英単語10個だけ覚える、昨日の数学の間違いを1問だけ見直す──。

これだけでも、脳にとっては「やった感」が生まれ、自信とリズムのある一日を始めるきっかけになります。

しかも、朝はSNSや動画などの誘惑が少なく、周囲も静かなので集中しやすい時間帯。

「夜型だから無理…」という人も、まずは休日だけでもチャレンジしてみる価値は大いにあります。

「一日を自分のペースで始める」ことが、継続の土台になるのです。

②「スケジュールを“固定”しない工夫」

真面目な人ほど、1週間分の勉強計画をびっしり立ててしまいがちです。

しかし、実は多くの合格者は“予定を変えていい前提”でスケジュールを組んでいます。

というのも、体調や気分、学校の予定、部活などで、計画通りにいかない日は必ずあるからです。

そこで彼らが使っていたのが「やることリスト」と「振り返りメモ」。

今日やるべきことを3つ書き出し、終わったらチェックをつける。

できなかったものは、翌日に回すだけ。

これにより、「できたこと」に意識が向き、前進感を失わずに勉強を続けられるのです。

スケジュールに縛られるのではなく、柔軟に調整する力こそ、継続のコツです。

③「勉強した場所・時間を記録する」習慣

集中して勉強できた日は、どこで・何時に・どれくらいの時間やっていたかを記録しておく。

これを習慣にしていた人ほど、自分にとっての“集中しやすいパターン”を見つけていました

たとえば、「朝の図書室で30分だけやると集中しやすい」「夕飯の後はダメだけど、寝る前の30分は意外と頭に入る」など。

このように、自分の集中ゾーンを分析していくことで、「ダメな自分」ではなく「集中できる条件」を把握できるようになります。

大切なのは、「やる気」に頼るのではなく、「自分が集中できる環境」を戦略的に見つけていくこと。

毎日のちょっとした記録が、継続の強力な武器になるのです。

まとめ:集中できないのは「仕組み」で変えられる

「勉強が続かない」「集中できない」という悩みは、受験生であれば誰もが一度は通る道です。

しかし、この記事で見てきたように、それは決して「甘え」や「努力不足」ではありません。

むしろ、脳の仕組み・生活習慣・感情の癖によって引き起こされる“自然な現象”です。

自分を責めるのではなく、「どうすれば続けられるか」を仕組みで考えることが、合格への第一歩になります。

もう一度、今日からできる3つの行動を振り返りましょう。

・1分だけ始める

・タイマーで15分集中+5分休憩

・できたことを1つ記録する

この3つを“今日だけ”でも試してみてください。

続けることが難しいのではなく、続ける方法を知らなかっただけ

そう思えるようになれば、あなたの受験は、きっと一歩前に進みます。

「完璧じゃなくていい。昨日より1ミリでも前へ。」

その姿勢が、結果につながる力になります。

焦らず、ゆっくり、自分のペースで進んでいきましょう。